『レンガ職人』の話。
ある人が、3人のレンガ職人に
「何をしているんですか?」
とたずねた。
1人目 「レンガを積んでるんだよ」
2人目 「壁を作っているんだ」
3人目 「歴史に残る大聖堂を造っているんだ」
さらに聞いてみた。
「大変ですね?」
1人目 「大変だよ。暑いし、腰は痛くなるし。親方の命令だから仕方なくやってるけど。他にもっと楽してる奴いっぱいいるというのに」
2人目 「でもまあ、お金がいいから。俺はこの仕事のおかげで家族を養えてる。大変だなんて言ってられないだろ」
3人目 「とんでもない。この大聖堂が完成したら、ここで多くの人が祝福を受け、悲しみを払えるようになるんだ。素晴らしいだろ」
これはイソップ寓話にある有名な話。
知っている人も多いと思う。
1人目にとって、レンガ積みは単なる「仕事」にすぎない。
2人目にとっては「キャリア」。
3人目にとっては「天職」。
同じ作業をしていても、人それぞれとらえ方が違う。
自分にとっての「天職」を見つけよう・・・
みたいな話なんだと思うが、
僕が言いたいのはそんなことじゃない。
天職は、見つけるものではない。
“つくる”ことができるものだ。
いま扱っている商品やサービス、
あるいは経営なのか営業なのか
分からないけどあなたの職種、
これを積極的に掘り下げ、深めていけば、
とらえ方が変わるかもしれない。
たとえば僕は、
クライアントになった会社やお店の商品は、必ず一般のお客さんと同じ条件で購入して試してみる。そして関連する本を読んだり、社員さんや同業他社から話を聞いたり、できるだけ深く関わってみる。
そうすると、商品に興味が湧いて
好きになっていることが多い。
(そうならないときはうまくいかない・・・)
こうなれば、いやいや仕事をしたり、
受け身のやらされ感覚でやることはない。
受け身の姿勢ではなく、自分から積極的に行動すれば、
「自分はただレンガを積んでいるだけです」
と言っていた人も、
「歴史に残る大聖堂を造っているんだ!」
に変わることがあると思う。
高畑昌史
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