河原に転がっているただの「石ころ」も、この画像のように重ねると一つの芸術作品になる。
また、たとえば子どもの落書きのように見える絵も、金の額縁に入れて美術館のど真ん中に立ち入り禁止のロープをはって展示されれば、すごく高価なものになる。
こんな面白い実話もある。
世界最高峰のヴァイオリニストであるジョシュア・ベル。彼は世界中で満員の聴衆を前に演奏し、1分間で10万円以上稼ぐ。彼が弾くヴァイオリンは1713年のストラディヴァリウス。3億円はくだらない最高級品。あるとき『ワシントン・ポスト』紙から、ある社会的実験への参加を持ちかけられた。それは、地元の地下鉄の駅で1時間演奏してほしい、その間何千人もの人々が彼のそばを通りその演奏を耳にしたら、いったいいくら稼ぐことができるのか、というものだった。・・・お察しの通り、結果は散々たるものだった。世界最高の演奏家がこの1時間で稼いだのは、たったの3,200円だった。
言いたいのは、
『ほとんどの人は、自分で価値を決めていない』
ということ。
一目見ただけでその良さがすぐにわかる商品なら、売り手は(そして買い手も)何の苦労もない。しかし、世の中にあるほとんどのものは、どこにでもある平凡な商品にしか見えない。
実際は他との違いがたくさんあるというのに・・・。
だから、教えてあげないといけない。
わかりやすく。
これは買う価値があるんですよ、ということを。
チラシのメッセージでうまく価値を伝えて、かなり反響があったいい例がある。以前、うちがサポートさせていただいたカレー屋さんの話だ。3,000枚ポスティングして、1週間で140組の来店があった。反応率、実に4.7%!
商品はそのまま。伝え方を変えただけだ。
次回、どんなメッセージでチラシを作ったか、詳細をお話しする。
高畑昌史
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