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OREYALは、いい商品/サービス/人を輝かせることによって世の中に価値を増やすために、最適なマーケティングプランを考え、実行するところまで一緒にやる会社です。
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高畑です、
時は2006年。
覚えているだろうか?
マクドナルドが発売した『サラダマック』。
なぜ、こんな古い話を今さらするのかというと、このサラダマックの話は、「お客さまに欲しいものを聞いても答えは出てこない」という例でよく出されるのだが、はたして本当にそうか?と思ったからだ。
知っている人も多いかもしれないけど、簡単にサラダマックの話(失敗例として取り上げられている)をおさらいすると、
マクドナルドが新商品を出すにあたってユーザーにアンケートを取った。
すると、
・身体にいいものが食べたい
・ヘルシーなものがいい
・サラダメニューがあるといい
みたいな回答が多かった。
だから、『サラダマック』というヘルシー路線のハンバーガーを作った。
しかし、全然売れなかった。
よって、ユーザーの言うことをあてにしちゃいけない。
・ユーザーは自分の求めるものが何なのかわかっていない
・ユーザーに欲しいものを聞いても意味がない
というもの。
これと似たような話で、自動車王のヘンリー・フォードさんの言葉もある。
「もし顧客に望むものを聞いていたら、『もっと速い馬が欲しい』と答えていただろう」
これもつまりは、ユーザーは答えを持っていないということを言っている。
(ように聞こえる。そう捉える人も多いだろうということ)
しかし、本当にそうなのか?
お客さんに聞いても意味がないのか?
僕はやっぱり、そんなことはないと思う。
というのも、『コンセプトのつくり方』という本(玉樹真一郎さん著、僕の尊敬する人から紹介してもらって読んだのだがめちゃくちゃ面白かった)の中で、こんなことが書かれていた。
既知の良さを伝えるのならコンセプトなんてなくてもいい。
コンセプトとは、未知の良さを伝えるもの。
そして、未知の良さは、「ユーザーにとっても作り手にとっても未知である」
そうなんです。
未知の良さ(新商品)というのは、ぼんやりとしているのだ。
最初からうまく言語化できていないことが多い。
ただ、その答えは確実にお客さんが持っている。
その情報を基に、作り手が一緒になって深掘り(テスト)をして形にしていく。
だからお客さんに聞くのは間違っていない。
というか、やっぱりお客さんに聞くしかないと思う。
マクドナルドのユーザーが本当に求めていたものは何だったのだろう?
ヘルシーなハンバーガー(サラダマック)は違ったのかもしれないけど、その方向に何かしらの欲求があったことは確かだと思う。
(アンケートの取り方やその意見の数がどうだったのかわからないから何とも言えないけど・・・。場合によっては完全に無視するという結論もあるだろうし)
ただ何となく思うのは、そこには「ハンバーガーを食べるという罪悪感を少しでも払拭したい」というのがある気がする。身体には良くなさそう、だけどあのおいしさは味わいたい。今はサイドメニュー(ドリンク)で『野菜生活』というジュースがある。そういうことでいいのかもしれない。(これが売れているのかどうなのかわからないから適当なこと言ってますけど・・・)
高畑昌史
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